支援してくれる人

 SNSで、支援してくれる人を探そうと思いました。
無料で人気が高く、匿名だって高いため、とても魅力的な存在です。
私が頻繁に利用しているのは、Twitterです。
なかには、裏垢を作るような人たちもいます。
普段使いのアカウントではなく、新規にアカウントを立ち上げて、支援してくれる人募集をやる気持ちになりました。

 19歳の女子大生の私。
お小遣いには、常に困っている状態です。
アルバイトをしたって、収入がとても少ないんですから。
平均収入なんて、だいたい3万円前後だったりする世界です。
アルバイトだからといって仕事はきつい。
それなのに、振り込まれた金額を見るとガッカリしたり。
親からお小遣いをもらうことができないため、支援してくれる人の存在が必要だったのです。
そのために、裏垢のような感じでアカウントを作り、支援してくれる人募集を開始してみました。

 想像よりも、冷やかしが多いなという印象でした。
ほとんどが非難リプ。
こういうのはある世界ですから、ある程度は覚悟はしていました。
暇な人たちが、誹謗中傷リプを沢山送ってきたり、リツイートされて、さらに嫌がらせのリプが飛んできたりしました。
お金がない時はどうする?と考えて発見したデートするだけのお金儲け

 月に50万円の支払いの用意がある、そんな連絡がやってきました。
やっと、お目当ての支援してくれる人からの連絡がきたと、真剣に喜びを感じてしまった私。
すぐにDMの返信を送ってきました。
瞬く間に相手の方からの連絡もやってきます。
先払いが可能と書いてあったとき、心臓が早鐘を打ってしまったのです。
一つだけ条件があり、先払いの後連絡が取れなくなってしまうことが多くあるから、保証金の支払いを言われました。
1万円ほど振り込めば、折り返し50万円の支払い。
お金が欲しかった私。
その気になってしまったのです。
これが大失敗でした。

 設備投資だと思って振り込んだ1万円。
無駄になってしまいました。
お金を振り込んだ後。
相手からの連絡はなし。
振り込みもなし。
女子大生がアルバイトで一生懸命稼いだ1万円が、泡と消えてしまったのでした。
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愛人契約

愛人契約しない?と、背中をほぐしてくれているマッサージ嬢のサオリさんに持ちかけた。
「それは専属のマッサージ嬢になれ、と言うこと?」
そう言ってサオリさんは鼻で笑った。ただ、あながち冗談でもない。私はサオリさんのマッサージなしでは生きられない体になっている。それくらい彼女のマッサージは40年間歩んできたマッサージされ人生の中で、最もマイボディにフィットするものだった。
マッサージはもちろん癒し効果もあるが、基本的には医療行為だ。私が毎週サオリさんからマッサージを受けていることについては、妻は何も言わない。例えば、喘息持ちの妻が週一で通っているかかりつけの内科医が、キアヌリーブス似のイケメンだったとして、私は妻に嫉妬するだろうか?いや、しない。それは医療行為だからだ。
だから、これは浮気ではない。妻がかかりつけの内科医を持っているように、私が専属マッサージ師としてサオリさんと愛人契約することに何の弊害があろうか。
「愛人契約って、マッサージ以外にもいろいろやらなきゃいけないんでしょ?私、マッサージ以外は何もできないよ」
愛人
と、サオリさんは凝り固まった私の腰をヒジでゴリゴリしながら冗談っぽく言ってくる。でも、私はそれでいいのだ。1週間に1度のこの1時間程度の施術こそが私の安住の地であり、そこにはサオリさんがいなくてはならない。私はきっと、サオリさんがしてくれるマッサージではなくて、マッサージをしてくれるサオリさんのことが好きになってしまっているのだ。
「月に1000万くらいくれたら愛人契約考えてもいいけどねー」
サオリさんは意地悪っぽく答えた。ハナから相手にしてもらえていないことは明らかだ。だが、こう言う冗談が通じる相手との会話も憩いのひと時なのだ。
こうして、ひと時の愛人関係を終えて、家に帰って妻と食事をしていると、妻の方から「通院なんだけど、来週から週2回になるから」と告げられた。
私の妻もキアヌリーブス似の内科医から触診されながら、同じようなことを考えているのかも知れないな、と想像を巡らしつつ、サオリさんとのマッサージも週2回にしてもらおうかな、と思った。
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